前回は、視力の変化から、眼科医の言葉、私の行動そして、オルソケラトロジーを始めた経緯、眼鏡をかけていたにもかかわらず、オルソケラトロジーが気になりだした理由を述べました。
2回目の今回はいよいよオルソケラトロジーを始めます。実際にオルソケラトロジーを体験し、購入し購入後の定期検診や費用、その時の気持ちについて述べています。
よろしければ、その1をお読みください。
ついにオルソケラトロジーの体験へ
オルソケラトロジーという言葉を知りました。扱っている眼科は多くはなく、費用も高額であります。数年にわたり続けるとなると通いやすさも大切です。
通える範囲の医院の中から、レンズ代や定期検査の代金等ホームページには載っていないことを電話で確認した上で医院に行きました。
既にコンタクトレンズを使用してると、角膜の形を元に戻す期間が必要なため、医院に確認が必要です。医院により、2~4週間レンズを着けないでください、と言われます。
保証内容も医院によって違いました。度数変更や破損時の保証についても事前確認しましょう。
また、レンズを装用できないとき(結膜炎等の感染症に罹ったり充血等が起きた場合)のために眼鏡がない人は作るよう言われます。
レンズの種類は?
現在日本で承認を受けているレンズは下記のとおりです。
メーカー | レンズ名称 | 適正範囲 | 特徴 |
アルファ・コーポレーション | オルソK | 近視-1.00D~-6.00D BC40.00~46.25(乱視-1.00以下) | 日本で初めて認可を受けた。国内製造 |
東レ | ブレスオー | 近視-1.00~-8.00D BC39.00~47.00(乱視は球面の1/2以下、倒乱視は1/2以下かつ-0.75D以下) | レンズやわらかいので破損しにくい。日本製の為、(角膜の突出度が少ない)日本人の目に合う。 |
テクノピア | マイエメラルド | 近視-1.00~-4.00D BC38.00~48.00(乱視-1.00D以下 ) | 長年にわたる技術革新と世界各国での実績 |
近視の度数の適用範囲は上記の表では広いですが、一般的にはー4.00まで、としている医院が多いようです。その他、取り扱いレンズは医院の考えによって違います。
価格は?
レンズ代だけで1枚50,000円を超える医院が多いです。保険治療ではないので医院が価格を決めることができます。その他、月5,000円といった月々定額プランを提供している医院もあります。
通える範囲に定額プランを提供している医院もありましたが、定期診察代も含めてそこまでお得感を感じなかったので普通に購入する形を取りました。
レンズ代だけではなく、定期健診を含めた価格で比較すること(定期健診代も自費の医院が多い)
レンズの合わせ方は?検査内容は?
- 視力を測る「気球」の絵を見る検査で角膜の屈折度を測る
- 近視や遠視、乱視の度数の目安が分かる
- 眼圧
- 角膜内皮細胞測定 などレンズを着けれる状態なのかを検査する
上記の検査で条件をクリアできたら、眼の状態にあったレンズ(テストレンズ)を装着します。テストレンズ装着の30分で既に1.0見える人もいるそうですが、うちの子供はそんなことはなかったです。。。
レンズのつけ外しの練習やケア方法を聞き、お試し期間が始まりました。通っている医院では、1週間のお試しがあり、それで視力が安定しなければレンズの処方を変える(度数やBCなど)レンズの種類を変える、といった方法を取るそうです。
初回の検査時間は待ち時間を含めず3時間ほどかかりました。すぐ見えるようにならなかったこと、眼の中の違和感、長時間、と子供にとっては過酷な時間だったようです。
1週間体験してみて
テストレンズを選んだ日から2日後、4日後、と目の状態(充血していないか、眼に傷がついていないか、目やにが出ていないか等)とドキドキの視力検査をおこないました。子供は比較的効果が出やすいと言われていますが、うちの子に関してはそんなことなかったです。
オルソケラトロジーが合わないのかしら。。。このままどんどん進行してしまう
悪い方にばかり思考が向いてしまいますね。4日目でも0.4と結構絶望していました。
1週間後、普通で行けばテストレンズを返却し、自分のレンズを購入する日になり、やっと1.2まで見えました。ということで晴れて自分のレンズを注文することに。自分のレンズが届くまで約1週間、テストレンズを借りることができたので、そのまま使うことができました。
順調なはずの1ヶ月検診
見えてる!!頭の痛くない!!気に入った!!
と、特にトラブルもなく過ごしていたのでこちらも安心していたのですが、1か月後の定期健診での視力検査が、まさかの1.2と0.2。と片目に関してはレンズの効果がないことが判明しました。片目が1.2見えていたので、両目で見えていたと勘違いしていた模様。
理由として一番考えられるのは、仰向けで寝ていないことです。
角膜の中心からずれてしまうと矯正できないので
確かに、体験期間中は仰向け寝を気にしていたのですが、最近は私も子も気にしていませんでした。
でも、仰向け寝していないから、というのは一つの可能性であるので、実際のところは分かりません。その後仰向け寝するよう気を付け、朝起きると
見えてる?時計片目ずつみてごらん?
と、数日聞き続けました。オルソケラトロジー体験時にすぐに視力があがってこなかったように、角膜の形を記憶させるのに3日ほどかかったようで、3日目には
左右同じように見えるよ
と言うようになりました。
子供の自己申告を頼りに、1週間後に再検査に行くと、めでたく両目1.2見えてました。ほっ…。
ケア用品など
基本的なケアはハードコンタクトレンズと同じ
ケア用品は指定されました。いわゆるハードコンタクトの一種なのでもしかしたらハードレンズに使えるケア用品なら何でもいいのかも知れません。しかし、子供の目、なにか違和感があっても何が違和感なのか分からないのではないか、もう一つは何かあってからレンズを買い替えるにはあまりにも高い…というのからレンズに何かあって後悔はしたくなかったので、医院指定のケア用品にすることにしました。そして、レンズのサイトにも、こちらのケア用品が指定品として載っていました。
東レのブレスオーコレクトは販売会社は「SEED」なんですね。SEED(旧UNIVERSAL VIEW)のサイトに載っていたのは
眼科でもお勧めされたので、こちらの製品を使っています。
ふるさと納税でもあるんです。いまは日用品のふるさと納税も人気です。生活必需品の一つとなるので、オルソケラトロジーを続けていく方はいい返礼品ではないでしょうか。
また、使い捨てではないコンタクレンズを使ったことがある方は「タンパク除去」という言葉を聞いたことがあるかと思います。オルソケラトロジーも使い捨てではないので、タンパク除去を行うかを聞きました。すると、
レンズの種類によってはタンパク除去ができないものもあります。
しかし、ブレスオーに関しては、タンパク除去できます。月1回してくださいね。
とのことでした。タンパク除去は通常のケアではできないので、専用のケアが必要です。
ということだったので、この表の中の「クリアデューO₂セプト」を毎日のケアに、「アクティバタブレット」をタンパク除去に使用することにしました。
その他絶対必要なもの
- オルソケラトロジー用レンズケース
- 通常のハードコンタクトより大きいので、ハードコンタクト用のケースだと使えないことも
- 専用のケースを使いましょう
- 外す際のスポイト
- レンズを外す際、瞼を引っ張って外すことも多いハードコンタクトですが、続けていると眼瞼下垂の原因になるかも。スポイトだと引っ張ることはありません。
- 水道で流れてしまわないために・・・
- ハードコンタクトは装着時、水道水で洗います。
手が滑って、またはケースからレンズが落ちたことが1ヶ月の間に2回
紛失時は保証の対象外の医院が多いのではないでしょうか。普通にあり得る光景だと思います。
そうならないために、よく売っているのが
このようなマットはよく眼科でも使われているものになります。(SEEDより転載)
しかし、自宅の洗面所がこのようになっていたら、隙間から流れてしまいます。
そこで思いついたのが「茶こし」100均にも売っています。
これだと端が浮くこともなく、しっかりキャッチできてます。
手は滑るものです。滑りたくなくても。そして、水道水で洗っているのでどんどん流れてしまいます。100円で防ぐことができますよ。旅行に持っていくときもこの茶こしは必須となりそうです。
医療費控除できるの?
オルソケラトロジーを購入すると、10万以上はします。月々定額で支払う人も、6万以上はするものです。また、定期的な検診も必要になります。そして毎日のレンズケアも必要です。
オルソケラトロジー、それに伴う検診代が医療費控除の対象になるので、領収書は必ず保管しておきましょう。
(nta.go.jp)https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shotoku/05/66.htm
まとめ
- 小学生が日中裸眼で過ごすことができるいい治療法である
- コンタクトレンズは夜間のみの装着なので親が管理できる
- 定期的な診察が必要
- 2,3年ごとにレンズの買い替えが必要
- 医療費控除の対象
その1と合わせて、いかがでしたか?親の負担は増えます。レンズ代はもちろん、毎日のケア用品代も馬鹿になりません。そして、毎日のつけ外しも中々の負担です。しかし、子供の近視が少しでも緩和されると思えば、ぐっと我慢し共に歩んでいこうと思っています。