小学校高学年の子供。
いつの間にやら眼鏡が必要なほどの近視に。
迷いに迷ってオルソケラトロジー始めました。今のところ子供も満足しています。その経緯を綴っていきます。
高額な治療になるので、医療費控除についても最後に記載しています。
オルソケラトロジーを始めるまでの視力の経緯
2年前
学校での視力検査はA判定。1.0以上見えていました。
ゲームに多くの時間を割いている訳ではないし、勉強熱心ではないので、疑いの余地のない結果でした。
その1年後
学校での視力検査がC判定。ゲーム時間も勉強時間も増えていないのにどうして???とハテナだらけ。恐れていた近視の文字が頭をよぎりました。
眼科で再検査すると、0.6ほど。
授業中のみ眼鏡をかけるために眼鏡を作ってもいいし、席を前にしてもらったらまだ必要ない、ギリギリですね
少し様子を見ることにしました。
その半年後
様子見のまま1年間過ごすのはよくないと思ったので、半年後に眼科へ。
すると0.2と言われる。「不便だよね?」と言われるも、席は前で見えていたのと、見えていない日常が当たり前と化していた子供には不自由さは感じないそうです。
しかし、さすがに眼鏡を作ることにしました。(今となってはこの時にオルソケラトロジーを考えてもよかったのかも知れません)
その半年後
学校での視力検査の判定はD。半年前の眼科での視力が0.2だったので当然の結果です。
その結果をもって眼科へ行き、私は愕然となりました。
視力は同じ0.2でしたが、その度数が進んでいたのです。それも2段階も。
子供は成長とともに眼球も大きくなります。眼球の大きさとともに軸長も伸びます。その分近視は進みます。
私自身が強度近視なので、眼鏡がないと本当に不便です。
子供には近視の進行は少しでも遅くしてあげたい。。。
何かいい方法はないのか?近視を食い止める方法はないものか、と小児眼科を掲げている眼科にセカンドオピニオンを求めるべく行きました。が、結果は変わりませんでした。(今となれば当たり前なんですが、その時は必死でした)
視力の進行を予防する手段
どの治療法も自費となるので、医院により価格が違います。
そして、例えば0.5の視力を1.0にする治療法は現在のところなく、あくまで視力の「進行を予防する」という治療法になります。
低濃度アトロピン点眼
商品名は「マイオピン」一般名で「アトロピン0.01%(低濃度アトロピン)」と言います。
就寝前に1日1回点眼するものです。1ヶ月、3ヶ月ごとに定期検査が必要で目薬も1本(1ヶ月で)3,000円から4,000円するようです。その他の多焦点ソフトコンタクトレンズやオルソケラトロジーとの併用もできる治療法です。
低濃度アトロピン点眼って?
「低濃度」とついているからには、そうです。低濃度ではないアトロピンも存在します。
詳しくは「マイオピン」のサイトから見ることができますが、
アトロピン1%について簡単にまとめると
- アトロピン硫酸塩はブドウ膜炎などの治療や屈折検査にしようされることもある
- アトロピン1%は近視の進行を遅らせることが分かったが
- 散瞳が開き続けてまぶしさや目の痛み
- 近くのものがぼやけて見える
- アレルギー性結膜炎 といった副作用がある
そこで、シンガポールの機関が安全性を高めた低濃度アトロピンの効果を検討しはじめました。シンガポール国立眼科センター及びシンガポール眼科研究所実施された臨床試験によりますと、
- 低濃度のアトロピン(0.01%)は 2 年間に亘り近視の進行を 50〜60%遅らせることができる
- しかも副作用は仮に発生しても非常に軽微であることが証明された
- アトロピン1%、 0.5%、または0.1%と比較して副作用が極めて低く抑えられており、一方で近視の進行を抑制する効果はほとんど変わらなかった
また、香港中文大学のセンターによる研究によると、低濃度のアトロピン(0.025%)は、1年間で進行する近視を約50%軽減、副作用が出たとしても非常に軽微であることも証明されています。
2020年11月、日本でも7つの大学病院で行われた研究が「Japanese Journal of Ophthalmology」に掲載され、「基準に従って点眼すれば、低濃度アトロピン(0.01%)は小児の近視の進行予防に有効かつ安全である」というものでした。
多焦点ソフトコンタクトレンズ
特徴
- ソフトコンタクトレンズなので、装用時の痛みが少ない
- 近視が強いために、オルソケラトロジーの適応範囲を超えた子にも使える
- 1日使い捨てなので、衛生面や管理も比較的安全
- スポーツの時にも使えます
- 1ヶ月のレンズ代は8,000円から10,000円
- まだまだ取り扱い医院が少ない
オルソケラトロジー
特長
- 一般的なコンタクトレンズとは違い、就寝時に特殊レンズ(ハードレンズ)を装用し、角膜を変化させる
- 朝、レンズを外しても矯正した角膜形状が維持されるため、昼間は裸眼で過ごすことができる
- レンズの装用を中止すれば、自然に角膜が元の形状に戻るため、他の矯正方法に切り替えることも可能。
- 強度近視は不可
- 紛失した際の親の心理的ダメージが強い(使い捨てレンズではないので1枚あたりの価格が高い)
結果的にオルソケラトロジーにしたので、オルソケラトロジーに関しては後述します。
オルソケラトロジーが気になった理由
眼鏡を掛けたがらない
裸眼視力が0.2ほどだと日常生活でも眼鏡を掛けた方がいいは本人も分かってはいたようですが、中々かけようとしません。
眼鏡を掛けと目が疲れる。頭が痛くなる。
砂埃がつくし、邪魔だ。
決して強い度数を入れていたわけではないのですが、「目が疲れる」というとこちらも無理強いはできません。
視力進行抑制効果がある可能性がある
筑波大学の報告が、専門的ですが他の治療法と合わせて詳しく書かれています。こちら→
(リンク元:筑波大学 眼科 研究紹介より)
私がが強度近視なこともあり、視力進行抑制という言葉にはとても惹かれました。
そして、上にあげた「多焦点ソフトコンタクトレンズ」という方法も検討しましたが
- 高額なことに変わりがないが、多焦点ソフトコンタクトレンズよりはリーズナブル
- 昼間のレンズより親が管理できる夜の方がまだ親の不安も少ない(プール時などは特に)
オルソケラトロジー②へ続く